雲が描いた月明り|第8話あらすじ|よく知りもしない

雲が描いた月明り|第8話あらすじ|よく知りもしない

 

第8話の主な登場人物

 

世子 イ・ヨン パク・ボゴム演じる皇太子。
ホン・サンノム 実は女人だが、内官として宮殿で仕える身。
キム・ユンソン 領議政の孫息子。現在では王の朝敵の一族の長子。世子の幼馴染。
チョ・ハヨン

礼曹(イエパン)の娘で、唯一金氏一族と対抗できる家柄の娘。
金氏一族の後継者・ユンソンとの縁談が持ち上がっている。

キム・ビョンヨン(キム兄) 世子の護衛で幼馴染。実は、ホン・ギョンレの乱の残党「白雲会」の一員としての顔を持つ。ホン・ギョンレの娘、ホン・ラオン捜索を白雲会、世子の双方から命じられている。

 

 

第8話あらすじ

 

(回想シーン)

 

 

実は、花園でサンノムと会う前。
世子は、サンノムの秘密を知ってしまう。

 

サンノムに、真実の思いを綴った手紙を書いた世子。

 

「人知れず消し去ろうとしていた気持ちだ。
お前をそばに置くために、絶対に表に出してはいけないと思ったから。

 

でも、お前の言葉に勇気をもらった。
この告白は、私だけではなく、お前も危険になるかもしれないし、
もしかすると、お前を失うことになるかもしれない。でも…」

 

サンノムに手紙を渡そうと、滋源堂に入った世子。
そこには、女人の服に袖を通しているサンノム。世子には気づかない。

 

あの宴の妓生は、やはりサンノムだったのだ。
手紙を握りしめ、微笑みながら帰っていく世子なのだった。

 

***

 

世子から熱い口づけを受けたサンノム。
滋源堂に戻っても、様子がおかしい。
思わず、キム兄に、「世子が今まで女人に心をときめかせたことがあるか?」を確認する。
「いない」という答えに、一人焦るサンノムなのだった。

 

翌日。
礼のマ内官と、ウオルヒ(マ内官の恋人)を宮廷の外に出してやる世子。
「末永く、幸せに暮らせ」。
2人に、外での仕事も与えてやるのだった。

 

その傍ら、いまの不正だらけの科挙制度に不満を持つ世子。
領議政の孫ユンソンに、不満をぶつける。
「試験など受けずとも、最初から合格者が決まっている科挙に意味などあるのか」。

 

同じ思いを持つものの、その一族の長子であるユンソン。
本音と建て前で答えが変わることを、何気なく世子に伝えるしかない。

 

 

庭を散歩する世子。
世子のための日傘を抱えるサンノムを気遣う。
「日傘などいらぬ」という世子だったが、ほかの内官たちが許さない。

 

「では、そこで休む。傘をもってまいれ」。
傘を地面におかせ、サンノムと一緒に、その中に入ってしまう世子。

 

サンノムの手を握り、「たくましいものだ。この手も。お前も」
すると、「誰に聞かれるかわかりません。その言葉はお取下げください」というサンノム。

 

「一度口に出した言葉は取り下げるものではない。
その代わり、責任を取るのだ」

 

サンノムを引き寄せて、肩で休ませる。

 

とまどうサンノム。
「世子様が大切にしてくださるのに、私は喜ぶことができません。
私のことを何でも知ってると思わないでください」

 

「すべて知っているといった覚えはない。
少し、ここで休めといっただけだ」という世子。

 

「どんどん心を許してしまいます。私にあまりよくしないでください」
そういうしかないサンノムなのだった。

 

***

 

いよいよ、世子が代理摂政をつとめる朝。
サンノムを始め、内官たちに励まされて朝廷の議場に入った世子。

 

そこで目にしたのは、誰もいない議場だった。
世子の代理摂政に反対した大臣たちが、仮病を使って休んだのだ。
これは、明らかに、世子に対する宣戦布告も同然だった。

 

仕方なく東宮殿に戻る世子。
心配そうに見つめるサンノムを見ていると、心が和む。

 

「お前だったら、どうする? 手ごわい敵がいたとしたら?」。
そういう世子に、サンノムの答えは。
「戦わねばならないなら、戦います。
でも、それでもダメなら流れに任せます」

 

こういって立ちあがったサンノムの手を引き寄せる世子。
ドギマギしているサンノムの口に、お菓子を突っ込む。

 

「お前は、本当に特効薬だな!」
よい案を思いついた世子は、さっそく行動を開始するのだった。

 

***

 

領議政の屋敷。
仮病で休んだ大臣たちが集まっている。
そこでは、かつての反乱の指導者、ホン・ギョンレの話でもちきり。
いまだに民衆の熱い支持を受けている男の影響力に、驚いていた。
そこへ、大きな荷物車と共に、世子が入ってくる。

 

「みな一か所にいたので、手間が省けた」という世子。
仮病の大臣ひとりひとりに、薬を手渡す。
その後、領議政の部屋に入った世子。
今度は逆に、領議政にくぎをさされる。

 

「この国を導いてきたのは、我々、士大夫の力あってこそ。
7年前に王妃様をなくした王様が、どれほど悲しまれたかご存じでしょう?」。
亡き母后の死に、政治がからんでいることをかいまみせるのだった。

 

領議政の屋敷を出た世子は、街の市場を歩いていた。
そこにある露店で、「二人の縁を結ぶ」という腕輪を薦めらる。

 

腕輪を手に取ろうとすると、同時に伸ばした手が!
礼曹の娘、チョ・ハヨンだった。
またしても、偶然出会った2人だったが、追ってに追われたキム兄を見かけ、そのあとを追う。

 

 

無数の追っ手に追われるキム兄を助ける世子。
チョ・ハヨンをかばいながら、2人で敵を撃退する。

 

 

なぜ、追手に追われていたのか?を問わない世子。
「この世で、1人だけ誰かを信じるなら、私はお前を信じる」
といって、去っていくのだった。

 

***

 

東宮殿では、帰りが遅い世子を心配するサンノムがいた。
「どこに行かれていたのですか?」と聞くサンノムに、
「恋しい方に会ってきた」と答える世子。
あの後、世子は泣き母后の墓参りをしていたのだった。

 

「母上が亡くなったとき、思ったのだ。
大切な人を守るには、自分が強くならねばならぬと。
心配したのだな? 何もいわなくていい。
こうしてそばにいてくれればよいのだ」

 

そういってサンノムに近づく世子。
身構えるサンノムだったが、世子はサンノムのおでこをピン!とはじく。
「お前は、私の特効薬だから」

 

***

 

一方、昼間に世子に助けられたチョ・ハヨン。
なれない手つきで、世子のための刺しゅう入りブックカバーを作っていた。
これを、内官を通じて世子に贈るが、世子は中身も見ずにその包みを抱えていく。

 

 

花園に入る世子。
そこにいたのは、チョ・ハヨン。世子から、贈り物を返されてしまう。
「中身も見ていない」という世子に落ち込むハヨンだったが、
遠くから、たまたまその様子をサンノムが見てしまっていた。

 

***
専用の書庫に戻った世子。
サンノムが入ってくると、微笑みかけるが、サンノムはぎこちない。

 

「ひとつだけ聞いてもいいですか?」というサンノム。
「女人に恋したことはありますか?」

 

サンノムを見つめながら、「ある」と答える世子。
「どんな女人ですか?」と聞かずにいられないサンノム。
「いま。とても美しい女人だ」と答える世子に、サンノムは声を荒げる。

 

「では、どうしてあんなことを?
1日に何度も!喜んでは傷ついて、とても辛かったのです。
どういうつもりでおられるのですか?
私は東宮殿の内官ですが、心まで、世子様のものではありません!!!」

 

サンノムは、すっかり花園で見た世子とハヨンの中を誤解していた。
そのことを知らない世子は、書庫を出ていくサンノムを引き留めることができなかった。

 

***

 

「心まで世子様のものではありません!!」
そういったサンノムの言葉に、悩む世子。
滋源堂を訪れる。

 

驚くサンノムに、世子は手をとって、腕輪を渡すのだった。
昼間に、あの露店の腕輪を買っていたのだ。

 

「これは、何ですか?」というサンノム。
「美しい女人に、ぴったりのもの」という世子。

 

目を丸くするサンノムにいう。
「美しい女人とは、いま目の前にいるお前のことだ」

 

世子が秘密を知っている。
後ずさりするサンノムの腕を取り、さらに言葉を重ねる。

 

「これからは、この世で一番大切な女人としてお前と接する。
構わぬか?」

 

真剣な目をした世子にとまどうしかないサンノムなのだった。

 

一方、この日。
町で、ホン・ギョンレの娘の行方を知る人物を探していたキム兄。
サンノムの養父が都に戻ってきたところで、秘密を知るのだった。

 

「その娘はいま宮殿にいる」

 

第9話に続く

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